
住まい再考
昔から我が国では、この洗面・入浴・用便のための場は、不潔であり”不浄”の場と考えられておりました。昨今、上下水道の完備、衛生器具の進歩、建築材の開発。そして生活意識の変化は、今までの衛生の場をすっかり変えてしまいました。
しかし、上下水道をみても、完備したのはごく一部であるように、欧米の先進国からはまだまだ遅れているのが実状のようです。
住宅の外観や、室内装飾にお金をかけることも結構ですが、不潔なイメージを持った衛生の場が、清潔で明るくて、快適な場となって、暗いイメージを一新することの方が、文化的な生活のためには、まず必要なことではないでしょうか。
衛生の場は、夏の暑さがこもる西側は不適当です。一般に居間、食堂等が日当りの
良い場所になる関係から、北又は東側が適当でしょう。
浴室 日本人は風呂好きだと言われています。これは、日本の高温・多湿の気候では、一日の汗やほこりを洗い落し、心身をさわやかにすることが、日本人の健康のためには是非必要なことだからです。
浴室が暗かったり、じめじめ湿っているのは気分が悪いものです。適当な広さと明るさ・清潔さが気分のよい浴室のために必要条件です。又、湿気や湯気に耐え得る上に、清掃のしやすい材料を、感じのよい配色で選ぶことが必要です。
位置は寝室に近いことが理想的です。しかし主婦が台所の仕事をしながら湯かげんをみたり、洗濯機を使うこと、又、設備の経済を考えると、台所に近接させることにもなりましょう。
窓はなるべく大きくとって、通風をよくしながら同時に室内を明るくしたいものです。
照明は、蛍光灯より白熱灯の方が肌の色が健康に見えるものです。
洗面所 洗面所は、スペースの面から、脱衣室を兼ねたり、洗濯機を置くことが多いようです。二階に寝室がある場合には、洗面の設備をつけたいものです。
洗面所は最近、化粧室としての傾向が強くなり、そのための設備を用意するようになりました。(コンセント、鏡、棚類)
照明は、顔に光が均等に当るように配慮すべきです。脱衣室と、洗濯場を兼ねる場合には、汚れたものや、予備のタオル、洗剤等を入れる収納の場が必要でしょう。
便所 従来は、来客のことも考えて、玄関や客間の近くに設けられました。しかし、家族にとっては、居間と寝室に近いところが最適です。
二階に寝室や子供室がある場合は、二階にもほしいところです。
冬は特に冷える場所ですから、暖房がほしいところです。水洗でない便所の、最もやっかいなところは臭気です。臭気についての充分な配慮が必要です。 場所によって水の音等が気になるので、壁、天井、ドアー等に遮音材を入れると効果的です。














