
住まい再考

昔から、日本の住宅では格子を大変有効に使ってきました。格子はその目的から外部に使うのが原則です。格子の目的は、家を守る防犯と内部を見透かされない目隠のためです。さらに窓に施す意匠です。格子を取り付けることによって、日本の住まいは落ち付きを保ち、上品さを漂わせてきました。このように格子は、日本の住宅の大変重要な役目を果たしてきたのです。
今日、宅地の関係から住宅は、接近して建てられる時代になりました。今日ほど、格子の使い方を問われる時代はない筈です。しかし、今日は、昔程、格子に神経が使われ、有効に活用されていないのが現実です。
先人達が高めてきた日本の格子を観察し、そこから学び、さらに美しく有効な区押しとして活用なさったら如何でしょうか。住まい再考12も併せて参考にして下されば幸甚です。
窓格子の取り付け方法は、取付け格子、打付け格子、組格子の三種類があります。取付け格子は、窓の敷居と鴨居に?を掘って一本一本差し込んであるもの、打付け格子は、敷居と鴨居の外側へ釘で打ち付けたもの、組格子は、格子戸状に組んだものを敷居と鴨居の外溝に(けんどん)嵌め込んだものです。
格子戸の断面は、正方形・矩形・丸形・ですが、正方形と矩形では角の面の取り方によって表情が変ってまいります。面には小面取・大面取・几帳面取などが使われてきました。
格子子の配置は、等間隔、吹寄せ、太いものと細いものを組み合わせた「子持格子」、何本かおきに上部を切り落とした「切り落し格子」、感覚を明けずに打ちつけた「盲格子」等があります。「千本格子」と呼ばれる格子子は三センチ巾位のものを小間返し(格子子と同寸法の空き)に取りつけます。
格子子を漆喰などで塗込んだものを虫籠窓と呼んでいます。虫籠窓は、防火の目的を持った講師で、独特な意匠です。格子子の太さより空きをやや狭くする位の方が見映えが良いのは、防火の目的により適うからでしょうか。京都の町屋の二階の虫籠窓は、身分の低い町人が身分の高い人を見下さない謙遜さから空きが狭いといわれています。
武家屋敷では、虫籠窓を奉公窓といい、横の格子を与力窓と呼んでいたそうです。
降幡廣信














