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住まい再考

【146】 「梅雨に思う」


梅雨が上り本格的な夏になりました。今年も梅雨の雨が、災害を通して今まで知らずにいた鹿児島県出水市を教えてくれました。近年の梅雨は、傷ましい災害を通じてそこの環境や人の生活まで心に深く刻みます。(合掌)

梅雨の雨は、樹木にとっては時を得た恵みの雨です。この時期の雨によって樹木は活き活きとして暑い夏に立ち向います。そして我々に緑豊かな自然環境を提供し、良質な木材資源を生みだしてくれます。

梅雨の時期の雨は当然人にとっても大事な水資源です。空から見ると、ダムや水溜の池が目を引きます。雨の多い日本であっても川が遠かったり均等に降らないための対策です。水の消費量は生活文化のバロメーターといわれ、水が大変多く使われる時代になりました。ダム・溜池にためられた梅雨の水が、かんがいや生活にどんなに役立っているか知れません。

雨水が地下に潜ると地下水になります。この地下水も我々にとって重要な水資源です。地下水は、外気の影響を受けにくいため、15℃前後で、暑い夏は冷く、寒い冬は暖いという大きな特徴があります。

土を掘ると水が出てきます。その水面を常水面といいます。二メートル位の浅い常水面の場所もあれば、どんなに深く掘っても地下水のでない場所もあるのです。

常水面が高い土地は湿気りやすく、建物にも住む人の健康にもよくありません。そのため、土地を買う時は近所の井戸をのぞき込んで水位を調べなさいといわれてきました。井戸の水面が常水面です。今日は湿気対策がとれるために、湿気をそれ程気にしなくなりましたが、乾燥地に越したことはありません。

地下水の変化は色々の面に影響を及ぼします。都会では、地下水をくみ上げ過ぎて地下水位が下り、井戸水がかれたり、地中の土と水のバランスがくずれ地盤が下ることなどもその一例です。

地下水には複雑なところがあって、池のように水面が平らではないようです。地上の川と同じように急流があったり、滝すらあるそうです。

近年、各所で温泉が掘り当てられています。地下水の温度が非常に高いのが温泉です。我が国が温泉に恵まれているのも、梅雨とも関係があるはずです。梅雨の恵は地上だけではありません。
降幡廣信