
住まい再考

化学物質を使った建材による害が問題になっています。
新築の家に移った途端に、体調をくずし、頭痛やめまいがする。憂うつで無気力になって、何もやる気をなくす等の厄介な現象です。このようなことから、新建材に頼った今の家造りのお陰で得られる便利で快適な生活に、反省が求められています。
同時に、木・土・紙・草といった自然素材が見直されようとしています。これらは、本来の日本の建築材料そのものです。しかし、同じものを使いながらも、新しい味のある使い方が当然なのでしょう。
まず「木」です。日本は温暖で雨が多く、木材が育つのに最適な環境です。しかも春・夏・秋・冬の四季がはっきりしていることが、美しい、良質の木材を育ててきました。しかも国土の70%におよぶ森林によって、豊富な木材を産出できるのです。こんなに木材に恵まれた国でしたから、日本には木材にに関する高度な技術が育ちました。日本の持つ自然素材としての優れた木材と、高度な技術を大いに活用し今後に生かすべきでしょう。
木材の優れたところは、軽くて丈夫で、加工しやすく、手触りが良いことです。その気持ちの良い感触は、木材に含まれる程よい水分と、室内の温度変化にあわせて湿気を吸ったりはいたりする性質によるのです。又、断熱性が大きいことが、冬でも冷たさのない気持ちの良い肌ざわりをもたらします。さらに程良い弾力などが相俟って木からは心なごます優しいものが伝わってくるのです。自然素材の筆頭は当然木材でしょう。
もし、自然素材による家造りが広く行われるようになれば、地域の木材が多く使われ、林業が盛んになります。同時に地域の森林が手入れされ、活き活きすることになって、我々の水が守られ、生き物が育まれ、空気が浄化されることになります。さらに、川や畑や海も森林と一体となっていき続けます。
これはとりもなおさず、我々の自然環境が、守られることにもなるのです。自然素材の安らぎや、健康を持ち込むのみではありません。新建材を製造し、それを償却してCO2を排出し地球を汚すこともなくなります。
降幡廣信














