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住まい再考

【195】 夏と白


今年の夏は特別の暑さです。暑くなると白いものを着た人を多く見掛けます。さらに白い鞄や靴、白っぽい防止・白い日傘というように白いものを身につけたり、持ち歩く人が多くなります。白は夏向きの色だからです。

日本の夏は湿気が多いために蒸し暑く、汗を流して不潔感をもたらします。しかし、白が持った清潔感は暑さを忘れさせ健康的にみせてくれます。

夏は白と共に涼しさを持った水色などの青系の色が好まれます。一方、冬は暖か味をを感じさせる暖色系が好まれることになります。

このように、色は人の感情や生理に影響をもたらします。これは、人が色を目だけでなく心で受けとめているからだと思います。

色には青系の感触と赤系の暖色の二つの系統があります。暖色は太陽や火を暗示するもので心理的に暖かさを感じさせ、寒色系は水、空、氷などを暗示し、心理的に清潔感や涼しさを感じさせます。

ピンクのカーテンをブルーに替えただけで部屋が涼しくなります。又、この逆も当然です。このように人の感じる温度は、暖色系と寒色系とでは心理的温度差は三度あるといわれます。だから色が変わることで、室温も同時に変わった感じがするのです。

夏の白いレースのカーテンはいかにも涼しげで爽やかです。冷凍庫や冷蔵庫が、ことごとく白色系を使っています。それは、白色が外からの放射熱を反射し、熱を防いでくれるからです。逆に、黒は白と反対に熱を吸収する性質を持っているのです。夏の暑い放射熱を反射して受け入れない白は、夏を涼しくしてくれる有り難い色なのです。

ものの重さは、その色によって大きく変わります。同じ重さのものを、白色の包装紙と、黒色の包装紙で包んでみると、黒は白の二倍程の重さに感じるといわれています。同一の鞄でも黒より白のものの方がずっと軽く感じられるというから不思議です。

何であれ夏には軽いものが似合います。夏、藤椅子が使われるのには軽やかさがあるからです。白は、清潔感や涼しさと共に、そこにある軽やかさが夏に似合うのです。
降幡廣信