会社概要

住まい再考

【200】 暮れの忙しさ

今年2001年も大詰めに近づいています。

家庭においては、年末の諸事を澄まさないことには、新しい年は迎えられません。例え、暦の上で2002年になったとしても、それに伴うもろもろを済ませていないと満足感が得られず、心に信念を迎える気持が備わらないと思います。

大掃除 一年間に溜まった室内の物や汚れを除いて、整理・整頓をして、新しい年を迎える準備をします。昔は「煤はらい」と云いました。煙突のない「いろり」から出る煙の煤が一年間に溜まった汚れが、最も厄介なものだったからでしょう。今日では煤こそ出ませんが、ちらしや新聞・雑誌・ごみは大変な量です。物の整理をし清潔感を取り戻さないことには、新年は迎えられません。

餅つき 正月、神様にお供えするための餅つきです。お供えとも鏡とも呼ばれ、鏡餅は奉書や半紙の上厚い丸餅を二枚重ねて、床の間、神棚、台所、井戸などに供えました。特に床の間では、三方に乗せて海の幸と陸の幸を添えて形を整えるという、丁重な方法もとられてきました。

しめ飾り しめ縄を張って、けがれを除き、その場を神聖に保つ意味を持っています。しめ縄は左ない(通常は右ない)で、両端は切り落としません。向かって右に太い方がくるようにします。

門松 門松は、古い気分を振り払って新しい年の気分にしてくれます。一般には松を門の両脇や庭の中央にたてます。又、細い若松の幹を奉書紙で巻いて水引で結び、門柱や玄関の両脇へ取り付ける方法も行われます。

その他、年末には汚れた障子の紙を貼り替えたり、畳の表替えもなされることがありました。これらのことによって、室内に新しい雰囲気を迎え家族が新しい気持ちに立ち返ることができるからです。新年を迎え、神を迎える準備は同時に遠くへ離れている家族や親戚を迎えるための準備でもあります。そんな雰囲気の家庭へ久し振りで帰った家族は、家族のあたたかさにひたり、どんなに慰められるか知れません。古い気分が一新され又、新しい気分で再出発できるのです。このような新年の準備の一時を通じ、家族の絆は保たれ、さらに強められるとすれば、そのための忙しさは貴重な一事です。

降幡廣信