H様邸(木曽町)

再生された元旅籠の民家

中山道36番目の宿場「宮ノ越宿」で1630年に開業し1945年まで315年間脇本陣として旅人を受け入れてきた「となり屋」さんの再生工事です。再生当時で築126年が経過した古民家でしたが、木曽という場所柄、良材が使われており随所に遊び心のあるすてきな民家でした。木曽川の近くに位置しており比較的地盤が軟弱だったため、一旦建物すべてを解体し、柱、梁、造作材などを丁寧に抜き取り、新しく建て直す「解体再生」の手法をとりました。数年後、本陣も改修され一般に公開されるようになり、宿場町の佇まいが甦りました。

設計:降幡建築設計事務所